結婚して半年。二人での暮らしにも慣れてきたし、そろそろ子作りを解禁しようと考え避妊をやめた。
精液検査を受ける経緯
解禁するだけでなく積極的に子供を作りたかったので、まずは妻が産婦人科に通い始めた。このころ、妻の生理周期が安定していなかったのだ。
この産婦人科では生理周期を安定させるための薬が処方され、妻はとりあえずこれを飲むことになった。
しかし、妻の生理周期は数か月経っても一向に改善しなかった。そこで、これまで通っていた近所の産婦人科から少し遠いが不妊治療が専門のクリニックに転院することにした。
さすがに専門クリニックは展開が早い。
あれよあれよという間に妻に関するあらゆる検査が行われ、彼女はPCOSという症状だと診断された。
これに対しては妻が自分でホルモン注射を打つことで排卵を促し、タイミングを取って子作りに励むという、いわゆる「タイミング療法」を行うことになった。
同時に、このクリニックは男性不妊にも力を入れていたため、男側の精液検査もせよとのお達しが当然のように下った。不妊の原因が男性側にあることも多いそうだ。
そこで「妻の方に明確な原因があるようだから、俺の方は大丈夫だろうが一応やっておくか」と楽観的な気持ちで検査をすることにした。
ところが、この結果が最悪だった…
精液検査の結果
検査を申し込んだのは平日だったので、出勤前にちょっとした背徳感を感じつつサンプリングし、妻が病院に精液を持って行って結果を聞くことになった。
昼頃には結果がわかるはずが、いつまでたっても連絡がこない。
結果が気になって仕事が手につかなくなったので、こちらから電話したところ、かなり悪いとの報告を受けた。
ショッキングな結果を妻も報告しづらかったのだろう。この日はもはや仕事に手が付かず、定時で早々に帰宅した…
帰って、結果を見せてもらった。
精子濃度の正常値は1500万/ml以上らしいが、私はその1/15の100万/mlしかない。おまけにその半分近くが奇形で、動いている精子も3割くらいしかない…なるほど、確かにこれはびどい。コメント欄の「乏精子症・精子無力症」という言葉に体中の力が抜けた。
医者によると、自然妊娠の可能性はゼロに近いので体外受精を強く勧めるとのことだった。
タイミング治療もこれからだというのに、人工受精すらすっ飛ばしていきなり体外受精とは…あまりの展開の早さに頭がついていかない。
この精液所見では妻に排卵誘発治療を行っても無駄骨に終わるだろうと言われ、妻の治療は私の治療方針が定まるまで中止することになった。
ショックだったが、この結果は妙に納得がいった。
言われてみれば、まだ避妊していたころ、コンドームにたまった精液が薄くなっているような気がしていたのだ。
数日は落ち込んだが、ネットで情報を集めてみると精液検査の結果は検査のタイミングによってかなり変わるとのことだった。
それを知って、「次に検査したら結果はかなり改善しているのではないか」と、またもや楽観的に考え出した。
一応、薬局で効果を調べもせずに亜鉛のサプリを買い(研究者としてあるまじき態度)、結婚してからはほぼしていなかったマスターベーションも再開した。もうヤケクソだ!
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